【夏の甲子園】聖光学院が薄氷の勝利  [野球]

第1日 第3試合 日南学園(宮崎)-聖光学院(福島)

優勝候補の聖光学院が薄氷の勝利。それを生んだのは、攻守ともにエースの歳内。延長十回1死二塁で、3球目の外角直球を右前に自身公式戦初のサヨナラ打を放ち、「最後は自分でと必死で打ちました」と笑った。
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 持ち球のスプリットを研究され、ことごとくファウルにされた。10安打を浴びて今夏最多の4失点と苦しみながらも、威力のある直球も交ぜて16奪三振。「三振は数よりいかに大事な場面で取れるか」というように、1点リードの八回2死三塁では、自己最速タイの145キロを記録し、空振り三振を奪ってみせた。

 延長戦は「試練」と割り切った。兵庫県尼崎市出身で、1歳で阪神大震災に遭遇。今年は東日本大震災直前に主将となる経験もし、誰よりも困難と向き合ってきた。「震災と試合を無理につなげる戦いはしたくない」というのは、震災を敗戦の言い訳にしたくないからだ。「終盤は1球1球声を出して投げていた。初めて見た」と斎藤監督。10回149球を投げ抜き「最後は魂が入った。苦しんで勝った方が次に繋がる」と力がこもる。

 昨夏の甲子園は8強止まり。5月には、自分たちを下した興南の優勝シーンをDVDで見た。スタンドだけでなく、テレビの前などで多くの沖縄県民が喜ぶ姿があった。「野球が地元の人々にもたらす力を知った」と小沢主将。被災者にとって同様の存在でありたいと右腕も心に誓う。「勝ち進まない限り(被災地の思いを)伝える試合はできない。1試合でも多く戦いたい」。見据える先は、日本一しかない。




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