阪神・ドラフト1位候補 東洋大・藤岡貴裕 15奪三振 [野球]

「東都大学、亜大1-5東洋大」(13日、神宮)

 東洋大が5‐1で亜大を下し先勝した。阪神などが今秋のドラフト1位候補に挙げる東洋大・藤岡貴裕投手(4年・桐生一)は自己最速の151キロをマーク。15三振を奪い、4安打無四球1失点で完投した。

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 圧巻の奪三振ショーだ。大学球界を代表する左腕が、ドラフトイヤー初戦で快投した。藤岡は伸びのあるストレートと切れのある変化球を低めに集め、三振の山を築いた。「去年より良くなっているところを見せたかった。制球が良くなった」。八回1死からの4者連続を含む15奪三振は、自己最多タイ。クールな左腕の表情に、ほのかに充実感がにじんだ。

 初回、先頭の4球目には自己最速を1キロ更新する151キロをマーク。球速においても成長の跡を示した。「球速はこれぐらいがMAX。それよりも145キロぐらいでしっかり投げられるようにしたい」と浮かれた様子はない。二回、先頭に左翼ポール際に同点ソロを浴びたが、マウンドさばきは冷静そのもの。「立て直して最後までいこう」と気持ちを切り替え、最少失点で乗り切った。

 ドラフトの目玉とあって、ネット裏にはスカウトが集結。全12球団38人が金の卵に熱視線を送った。阪神の菊地東日本統括スカウトは「いいピッチャーだね。左ではNo.1でしょう」。中日の正津スカウトは「ボールの質が良くなっている。初戦でこれだけ投げられたら十分」と話した。

 冬場は全体メニューのほかに、自主的に走り込みを行った。1日20キロのランニングを敢行し、下半身強化とスタミナアップに励んだ。今季、目標に掲げるのは公式戦無敗。高いハードルを課すことで、さらなる高みを目指す。


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