【阪神】金本知憲のシーズン中引退の可能性? [野球]



●代役の活躍、記録ストップ
阪神 金本.jpg
「まさかとは思うが、あるかもしれんぞ……」と言う古手の阪神OB。

 金本(43)は15日の中日戦(ナゴヤドーム)で連続試合出場記録が1766(歴代2位)で途切れた。

 金本の右肩故障は昨年のオープン戦の練習時に(藤川)俊介と交錯したのが原因。連続フルイニング出場記録にストップをかけた広陵高の後輩は、1年後にはサインの見間違いによる盗塁死でまたもや先輩の偉大な記録を止めた。それでも金本は「気にするな」といって笑っていたという。

 元広島の衣笠祥雄の持つ連続試合出場の日本記録は2215試合。金本が今季144試合に出ても、その数字に並ぶにはあと3シーズン以上もある。今の肩の状態では記録更新が無理なことは金本本人が一番わかっている。

 金本が今、最も気にしているのがバッティング。開幕から6試合で17打数3安打1打点(打率.176)。靭帯が断裂した右肩をかばうあまり対応できるコースが限られている。今も痛みがあるのだろう。ダウンスイングからの右腕の引きが弱く、内角と高めの球はスイングするのもつらそうだ。16、17日の中日バッテリーは執拗にその「弱点」を攻めて7打数1安打に抑えた。走るときは右腕を脇にピッタリつけて右肩への振動を抑えている姿も痛々しい。これでは代打でも厳しい。

 一方、金本がスタメン落ちした15日の中日戦では、左翼で先発出場した林がホームラン。広島との開幕戦では金本の代わりに途中出場した浅井が八回に貴重な適時打を放った。「打ってこそ」の金本の存在感は薄れるばかりだ。

●「気遣い」も逆に「迷惑」

 金本は人一倍責任感が強い。自分の記録よりチームに貢献するため試合に出続けてきた。シーズン中はもちろん、オフの自主トレだって金本ほど自分を追い込んで鍛える選手はいない。真弓監督に、「チームに迷惑がかかるので自分の記録を気にして采配を振らないで下さい」と言い続けてきたのも、チームのことを何より優先して欲しいからだろう。

「だからだよ」と、冒頭のOBがこう言う。

「カネ(金本)は03年優勝の功労者。ダメ虎の意識を変えた功績も大きい。首脳陣は不振でも邪険に扱えず、今後も状況を見ながら使わざるをえない。(年俸)3億5000万円の選手を眠らせておくわけにもいかんだろ。でも、カネは全力疾走ができない。守れない、打てない、走れない今の状態では、林や浅井の方が戦力としては上。温情起用や自分がベンチにいることでのマイナスを最も嫌う男だから、球宴前に身を引くこともあるんじゃないか。大地震の被災者に1000万円の義援金や4万個の乾電池をポンと送るやつだよ。金に執着することもないからな」

 開幕してからのこと。金本の変わりようにビックリしたというカメラマンがいる。

「グラウンドのカメラマン席に寄ってきて、『こんなところで写真撮って危なくないですか?』って敬語で話しかけてきたのには驚きました。そんなことは昨年まではなかったことですから。表情もずいぶん穏やかになった気がします」

 プロ野球選手会の新井会長はセ・パ同時開幕に尽力。今季の阪神はぶざまな戦いはできない。鉄人はすでに「決断」しているのかもしれない。

(日刊ゲンダイ2011年4月19日掲載)

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