【楽天】田中・15Kで完投 [野球]
○楽天2-1ヤクルト●
被災地となった仙台を本拠地とする楽天の田中、そして仙台出身のヤクルト・由規。
ともに杜(もり)の都に縁のある二人が息詰まる投手戦を展開し、田中が自己最多、球団記録となる15奪三振で今季3度目の完投勝利。
過去の交流戦で通算1勝1敗だった田中対由規の対戦は、これで田中が一つ勝ち越した。
しかし由規に投げ勝った以上に、田中には喜ばしいことがあった。それは「自分の投球に手ごたえを感じた」ことだ。
145キロを超える直球、切れのある変化球を狙い通りに低めに集めた。例えば三回、1死二塁で相手打線の中軸を迎えた場面。3番・ホワイトセルは、直球とスライダーで簡単に追い込むと、勝負球には内角低めの縦に曲がるスライダーを選択。狙い通りの制球で、空振りの三振に仕留めた。続く4番・畠山は内角シュートでバットをへし折り、三直に打ち取った。
田中は登板前から「ヤクルトの打者はどんどん振ってくる」と、セ・リーグトップのチーム打率を誇る打線を警戒していた。実際に対戦してみると、思っていたように多くの打者が振れていた。そこで田中は、丁寧に、慎重に低めや両サイドを突いた。その分、球数は要した。七回を除き毎回の安打も許した。しかし勝負どころでのミスはなかった。
交流戦開幕の巨人戦でチームは連敗。それに加え、二枚看板の一人、岩隈が右肩痛で出場選手登録を抹消される非常事態で、田中は責任を果たした。「最後まで投げ切って勝つのは気持ちがいい」。自らの収穫を手にするとともに、チームの雰囲気を明るくする143球だった。
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