イチローは今年、選ばれなくてよかった|野球史から見るオールスターゲーム [野球]

昨年まで、MLBで10度以上オールスターゲームに選出された選手は62人いる。その中で、デビューから100%選出され続けた選手はジョー・ディマジオとイチローの2人だけだった。

1933年に始まったMLBのオールスターは、1959年から62年まで2試合行われたが、あとの年は1試合だけ。現在のレギュレーションでは両リーグ30球団750人から66人が選ばれる。1球団2人強だ。3試合が行われ12球団336人から64人、1球団から5人強が選ばれるNPBとは厳しさが違う。
ジョー・ディマジオ.jpg
どんな大選手でもMLBでは1年目から大活躍することは難しい。イチローが昨年まで10年連続で出場できたのは、すでに完成された選手として MLBに渡ったことが大きいという指摘もできよう。しかし、イチローは、デビュー以来10年に渡って、一度もファンの期待を裏切ることもなく、選ばれて当然の文句のつけようのない成績で前半戦を乗り切ってきたのである。その安定感、厳しい自己管理によるコンディション維持は驚異的だ。記録が途切れたことを指摘するよりも、これまでの記録の偉大さを讃えるべきではないだろうか。

13年に渡る選手生活すべての年で選出されたジョー・ディマジオの記録をみると、1949年のように6月28日まで出場できなかったのに選出された年や(この年は規定打席に達していない)、最終年のように6月末の時点で4本塁打.278で選ばれた年もある。ディマジオは晩年にはすでに記録を超越した存在になっていたといえようが、見方を変えれば実力ではなく人気で選ばれた年もあったということになる。
イチローp.jpg
イチローがMLB生え抜きであったなら、またNYYで活躍していたなら、今年の成績でも選ばれる可能性があったかもしれない。しかし、今季、イチローは、外野手部門の7位に終わり、選ばれなかった。正真正銘のSTATSで選ばれ続けてきたイチローにとって、功労賞的に選出されたりしなかったことは、むしろ誇るべきことではないか。

オールスターブレークは、7月11日から13日。過酷なMLBにあって、「3連休」は、願ってもない休養期間だ。イチローはゆっくりと休を労わって、後半戦、今年投票しなかったファンを後悔させるような成績を残せばいい。

そして来年また、指定席に戻ってくれば良いと思う。


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