【高校野球】龍谷大平安が優勝 2年ぶり31回目 [野球]

78校の頂点に立ったのは、強打を誇る古豪だった。全国高校野球選手権京都大会の決勝が25日、わかさスタジアム京都(右京区)であり、龍谷大平安が立命館宇治を破り、2年ぶり31回目の全国大会出場を決めた。全国大会は阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で8月6日に開幕する。
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(龍谷大平安9-3立命館宇治)

 打線が見事に機能した龍谷大平安が、6本の長打を含む15安打で終始攻めたてた。

 2回、2死一塁から9番太田が放った二塁打で先制点を奪った。太田は「思いっきり打った。打球がうまく風に乗ってくれた」。

 直後に追いつかれたが、4回に主砲・高橋の適時打などで3点を勝ち越し、6回には主将の小嶋の適時二塁打などでさらに3点を加え、突き放した。

 1番戸嶋は四球を含め5度出塁し、2番松下は4犠打を記録した。主軸の3人が5打点を挙げるなど各打者が役割を果たした。

 7回途中まで投げた太田は、3回を除く毎回走者を背負ったが、勢いのある直球で要所を締めた。

 立命館宇治も食らいついた。先制された直後の2回、同点となる適時二塁打を放った田中大は「何としても流れを取り戻そうと無心で打った」。7、8回にも1点ずつ返し、9回は2死から連打を放つ粘りを見せた。

 先発の福本と継投した川部は、キレのある変化球で計8三振を奪ったが、相手打線に押し切られた。
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    ◇

 龍谷大平安6点リードの8回表。4番・高橋大樹(ひろき)(2年)が、ぐっと胸を張ってバットを構える。

 立命館宇治の川部開大(かいた)(3年)の球を鋭くはじき返し、速く、低い打球が中前に抜けた。この日3本目の安打となった。

 準決勝の福知山成美戦で2本塁打を放った高橋は「きょうは、勝ちさえすれば甲子園。ホームランではなくヒットを狙いました」と試合後に語った。

 大会前、有力校の監督たちは「今年の平安は雰囲気が違う」と口にした。バットをぶんぶん振り回す大胆さ。イケイケの雰囲気。緻密(ちみつ)で堅いこれまでのイメージとは違った。

 ベンチ入り20人中、11人が2年生。のびのびした2年生をしっかり者の3年生が支える――。それが強さの秘密だと、原田英彦監督(51)は分析する。

 高橋は、その象徴的存在だ。「遠くまで飛ぶと、気持ちええ」と飛距離にこだわる。今大会では、雨天ノーゲームで「幻」になった本塁打を含めれば、大会記録に並ぶ4本を放った。

 捕手を務めるときは、マウンドで3年生投手の尻をたたいて励ます。3年生に「アホか」と突っ込みを入れてしまい、後でヒヤリとすることも。平安OBの原田は「上下関係が厳しかった昔の平安では、考えられないこと」と苦笑いする。

 「甲子園でもホームラン、1本は打ちたいっすね」。伝統校の4番。その重圧を感じさせない、あどけない笑顔で話した。



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