木村沙織が語る五輪への誓い。 「8年前とは違う私がいる」 [バレーボール]
いよいよロンドン五輪切符をかけた女子バレーボールの世界最終予選兼アジア予選が、東京体育館で始まった。8チーム総当たりで行なわれ、上位3カ国とアジア最上位国が五輪出場権を獲得する。
全日本のエース、木村沙織は言う。「五輪のメダルという目標には近づいてきている。まずはこの最終予選で1位通過をしたいです」と。
気のせいかな、愛らしい顔がたくましくなった。17歳の高校生で代表入りした木村も25歳となった。2004年アテネ五輪、08年北京五輪を経験し、三度目の五輪でメダル獲得を目指す。「世界のサオリ」はすっかりチームを引っ張る立場となった。
――いまの心境は?
「真鍋さんが監督になって、集大成の年だなと感じています。最初から、オリンピックでメダルを獲ることを目標として、このチームはずっと戦ってきましたから。悔いが残らないよう、毎日を過ごしたいですね。大会では、アジアで1位になるだけでなく、全体の1位で通過するようがんばりたいです」
――はたからは、着実にチーム力が上がってきたように見えます。
「ほんと真鍋さんが監督になって、1年1年、チームにテーマを落としてもらったと思います。最初は”世界を知る”だった。全員がひとつになる結束力が年々強くなってきています。若手が多数入ってきたことで、すごくチームの層が厚くなった。最後はどういうメンバーになるかわからないけれど、悔いが残らないよう一日一日を大切に戦っていきたいです」
――五輪最終予選は3度目です。チームの中の立ち位置も変わりましたね。
「初めての時は、大会の意味も分からない状況でがむしゃらにやっている感じでした。いまは立場も役割も違う。結果を出すよう、しっかりやらなきゃいけない。最終予選の戦い方のコツ? とくにないです。どのチームも五輪に出たい気持ちは一緒だと思う。緊張感ある戦いになると思います。どのチームよりも、五輪に絶対出る、五輪でメダルを獲るという強い気持ちを持って戦いたいですね」
――今回の全日本チームの特徴は?
「その時、その時でメンバーもスタッフも違うと思います。今のチームは特にチームワークを大事にしてやっています。ワールドカップだったり、世界(選手権)バレーだったり、今まで勝てなかったチームに勝つことができるようになったんです。以前なら米国、ブラジルは格上だというイメージがあったけれど、今はどこかに勝つチャンスがある。そういったスキをみんなで突いていきたいです。かつてはブラジルには手を抜かれていましたから(笑)」
――エースとしては?
「日本が世界で勝つためには、コートに入る人も入らない人も全員が同じ気持ちにならないといけないと思っています。目の前の一本、目の前の試合に勝つという気持ちでいかないとこのチームは勝てない。エースというか、個人としては、苦しい状況のボールでも必ず、決めたいです。チームが苦しんでいる時こそ、みんなを引っ張ることができる選手になりたい」
――4年間の成長は?
「自分ではわからないんです。ずっとバレーをしてきて、柳本(晶一)さんだったり、真鍋さんだったり、菅野(幸一郎)さんなど、いろんなことを教えてもらってきました。”バックアタックをやってみろ”とか、”ブロックをこうしろ”とか要求もしてもらえたので、その課題をクリアできるよう、その年その年、取り組んで。期待に応えようと頑張ってきました」
――トスの高さや速さはどうするのですか?
「V・プレミアリーグの時は速いトスをチームで取り入れていたんですけど、やっぱり自分の持ち味が速いトスをすることでなくなってしまうなという印象が強かったので、セミファイナルから従来通りにしてもらったんです。相手からすれば、速い攻撃は読みやすいのかな、と思います。だから、速い攻撃よりも、自分でしっかり相手のブロックとレシーバーを見て、かわしながら打ちたい。テンさん(竹下佳江)が自分の打ちやすいトスとか、タイミングをわかってくれているので、速さも高さも心配していません」
――五輪経験者ならではの強み、あるいは過去の五輪と比べての違いは?
「過去はふり返らないタイプなので……(笑)。ただ8年前とは違う。(全日本に)入ってきた時は自分のことで精いっぱいで、自分のプレイのことしか考えていなかった。今は自分のプレイは当たり前。プラス、チームのこととか、周りのことを考えながらプレイするようにしています」
――2010年の世界選手権で日本は銅メダル。五輪のメダルも見えていますか?
「真鍋さんが監督になった時、最初に言われた目標が、五輪メダルでした。五輪のメダルがほしいというより、真鍋さんの目標を達成したいというイメージが強いですね」
――最終予選の会場もファンも盛り上がります。プレイで伝えたいことは?
「バレーはやっぱり、身長だったり、体格だったり、日本は海外と比べると高くないですけれど、チームワークだったり、お互いを思い合う気持ちだったり、チーム全員が束になることでどんなチームも上回ることができる。どんな状況になっても、勝つために全員が最後まで必死になったらいいナと思います」
全日本のエース、木村沙織は言う。「五輪のメダルという目標には近づいてきている。まずはこの最終予選で1位通過をしたいです」と。
気のせいかな、愛らしい顔がたくましくなった。17歳の高校生で代表入りした木村も25歳となった。2004年アテネ五輪、08年北京五輪を経験し、三度目の五輪でメダル獲得を目指す。「世界のサオリ」はすっかりチームを引っ張る立場となった。
――いまの心境は?
「真鍋さんが監督になって、集大成の年だなと感じています。最初から、オリンピックでメダルを獲ることを目標として、このチームはずっと戦ってきましたから。悔いが残らないよう、毎日を過ごしたいですね。大会では、アジアで1位になるだけでなく、全体の1位で通過するようがんばりたいです」
――はたからは、着実にチーム力が上がってきたように見えます。
「ほんと真鍋さんが監督になって、1年1年、チームにテーマを落としてもらったと思います。最初は”世界を知る”だった。全員がひとつになる結束力が年々強くなってきています。若手が多数入ってきたことで、すごくチームの層が厚くなった。最後はどういうメンバーになるかわからないけれど、悔いが残らないよう一日一日を大切に戦っていきたいです」
――五輪最終予選は3度目です。チームの中の立ち位置も変わりましたね。
「初めての時は、大会の意味も分からない状況でがむしゃらにやっている感じでした。いまは立場も役割も違う。結果を出すよう、しっかりやらなきゃいけない。最終予選の戦い方のコツ? とくにないです。どのチームも五輪に出たい気持ちは一緒だと思う。緊張感ある戦いになると思います。どのチームよりも、五輪に絶対出る、五輪でメダルを獲るという強い気持ちを持って戦いたいですね」
――今回の全日本チームの特徴は?
「その時、その時でメンバーもスタッフも違うと思います。今のチームは特にチームワークを大事にしてやっています。ワールドカップだったり、世界(選手権)バレーだったり、今まで勝てなかったチームに勝つことができるようになったんです。以前なら米国、ブラジルは格上だというイメージがあったけれど、今はどこかに勝つチャンスがある。そういったスキをみんなで突いていきたいです。かつてはブラジルには手を抜かれていましたから(笑)」
――エースとしては?
「日本が世界で勝つためには、コートに入る人も入らない人も全員が同じ気持ちにならないといけないと思っています。目の前の一本、目の前の試合に勝つという気持ちでいかないとこのチームは勝てない。エースというか、個人としては、苦しい状況のボールでも必ず、決めたいです。チームが苦しんでいる時こそ、みんなを引っ張ることができる選手になりたい」
――4年間の成長は?
「自分ではわからないんです。ずっとバレーをしてきて、柳本(晶一)さんだったり、真鍋さんだったり、菅野(幸一郎)さんなど、いろんなことを教えてもらってきました。”バックアタックをやってみろ”とか、”ブロックをこうしろ”とか要求もしてもらえたので、その課題をクリアできるよう、その年その年、取り組んで。期待に応えようと頑張ってきました」
――トスの高さや速さはどうするのですか?
「V・プレミアリーグの時は速いトスをチームで取り入れていたんですけど、やっぱり自分の持ち味が速いトスをすることでなくなってしまうなという印象が強かったので、セミファイナルから従来通りにしてもらったんです。相手からすれば、速い攻撃は読みやすいのかな、と思います。だから、速い攻撃よりも、自分でしっかり相手のブロックとレシーバーを見て、かわしながら打ちたい。テンさん(竹下佳江)が自分の打ちやすいトスとか、タイミングをわかってくれているので、速さも高さも心配していません」
――五輪経験者ならではの強み、あるいは過去の五輪と比べての違いは?
「過去はふり返らないタイプなので……(笑)。ただ8年前とは違う。(全日本に)入ってきた時は自分のことで精いっぱいで、自分のプレイのことしか考えていなかった。今は自分のプレイは当たり前。プラス、チームのこととか、周りのことを考えながらプレイするようにしています」
――2010年の世界選手権で日本は銅メダル。五輪のメダルも見えていますか?
「真鍋さんが監督になった時、最初に言われた目標が、五輪メダルでした。五輪のメダルがほしいというより、真鍋さんの目標を達成したいというイメージが強いですね」
――最終予選の会場もファンも盛り上がります。プレイで伝えたいことは?
「バレーはやっぱり、身長だったり、体格だったり、日本は海外と比べると高くないですけれど、チームワークだったり、お互いを思い合う気持ちだったり、チーム全員が束になることでどんなチームも上回ることができる。どんな状況になっても、勝つために全員が最後まで必死になったらいいナと思います」
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