【女子プロボクシング】アニヤ・セキ選手「サムライ魂」で16連勝・世界チャンピオン [ボクシング]

アニヤ・セキさん(32)は、東京生まれベルン育ち。ボクシング歴5年でスーパーフライ級スイスチャンピオン。
ベルンで8月20日に行われたグローバルボクシング連合(GBU)主催の世界チャンピオン大会では、ドイツ人ナターシャ・グティエー選手を倒し、初タイトルを獲得した。

欧州中心のプロボクシング団体で王座を獲得し、次はメジャー団体のタイトルを狙う。現在16連勝。
「日本は古里。家族もいる。私は今も日本人。チャンピオンになれたのも、サムライ魂があるから。日本をとても誇りに思う」と語るもう一人の「なでしこジャパン」は、勝負強さと試合後の笑顔のギャップが愛されている。
アニヤ・セキ選手a.jpg
 20日、スイスの首都ベルンで行われた「グローバルボクシング連合(GBU)」スーパーフライ級世界タイトル戦で判定勝ち。試合は終始、セキ選手が優位だった。中盤から疲れが見え始めた相手のドイツ選手(27)に対し、最後までスタミナを切らさず、フットワークよく左ジャブで距離を取りながら連打を繰り出した。会場は「行け、アニヤ!」と大歓声。判定は審判員3人ともセキ選手の勝ち。ベルトを掲げる笑顔も余裕を残していた。

 「私は東京にいるおばあちゃんが大好きです」。試合後、毎日新聞のインタビューに応じたセキ選手は、少したどたどしい日本語で話した。

 父は日本人、母はスイス人。4歳まで東京都渋谷区で父母、祖父母と柴犬の家族で育ったが、その後は母と2人スイスで暮らした。日常はドイツ語を使っているので、日本語はほとんど忘れた。周りの子どもたちと顔立ちの違う中で、強い意志を持つよう望んだ母に勧められ、6歳で柔道、13歳からは空手を習った。

 ボクシングに転じたのは06年。テレビで見た老トレーナーにひかれて門をたたいた。アカデミー賞受賞映画「ミリオンダラー・ベイビー」(04年)のようなきっかけだ。
アニヤ・セキ選手b.jpg
 武道の素養がものを言い、3カ月でスイスのアマチュアチャンピオンになり、2年間タイトルを防衛。「ただ打ち合うだけでなく、技術や戦略、スピードが大事。女性的なものとハードなものが混ざっているのが気に入った」という。

 だが、プロは甘くなかった。08年のデビュー後、初戦引き分け、2戦目にKO負けを喫する。この屈辱が最大のバネになった。その後は破竹の連勝を続けている。

 仕事はフィットネスクラブのインストラクター。ボクシング映画にちなんで名付けた愛犬ロッキーと暮らす。

 かつては毎年日本へ帰り、祖母のおにぎりが大好物だったが、5年前、父と2人で京都旅行をして以来、訪れていない。ボクシングを始めた時期だ。父はその後亡くなった。

 祖母のいる日本へ帰りたい気持ちはあるが、「お金がない。そのためには、同じ日本人の世界ボクシング協会(WBA)スーパーフライ級王者、天海ツナミ選手と、ぜひ東京ドームでタイトル戦がやりたい」。次の目標をきっぱり宣言した。




nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:スポーツ

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。