【世界体操】内村航平 超高速の大技は審判も見落とす完成度 映像で確認0・2点アップ [体操]

 技のキレは審判の目を置き去りにするほどだった。
 床運動の構成を予選から変更した内村航平が冒頭で決めた最高G難度の大技、「後方かかえ込み2回宙返り3回ひねり」が見落とされた。本来なら6・7になるDスコア(演技価値点)は当初、6・5に据え置かれたままだった。
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 森泉貴博コーチが審判団に訴え、映像で確認されて0・2点アップの15・633点への訂正が認められた。内村航平は「そんなに分かりづらかったかな。でも、難度を取られていないのは、ひねりが速すぎるから。逆にうれしい」と、高い完成度を喜んだ。

 大会前から床運動への思い入れは強かった。昨年2位の悔しさに加え、父の和久さんが高校総体で制した種目で「金」を獲って並びたいという思いがあった。個人種目での目標をあまり語らない22歳が「金メダルを狙う」と公言していた。

 個人総合に続く2つ目の金メダル。快挙の後味が悪いのは、訂正得点を表示したタイミングのせい。2008年北京五輪でこの種目を制した鄒凱が、演技を終えた直後だったからだ。鄒凱は内村の得点が訂正されるまで首位だったヒポリトの15・466点を目指して演技に臨んでいたはずだ。

 もちろん、金メダルの価値が色あせることはない。経験豊富な国際審判を出し抜くほど、内村の能力が際立っていたということ。史上初の個人総合3連覇を達成した「オールラウンダー」は「スペシャリスト」としての力も見せつけた。来夏のロンドン五輪へ向け、期待値がまた跳ね上がった。



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