「フジカキ」が銀 運命の出会いで快進撃  [バドミントン]

 フジカキ-p7.jpg「フジカキ」の金メダルはならなかった。バドミントン女子ダブルス決勝で藤井瑞季、垣岩令佳組は中国ペアに敗れ、銀メダル。それでも、バドミント界で過去、達成したことのない快挙だった。

 2人が出会ったのは全国の強豪が集まる青森山田高だった。藤井が2年、垣岩が1年の時の大会でダブルスを組んだ。この時のことは藤井の記憶に鮮明に残っている。「とにかく、しっくりきた。運命の人だ」と直感した。全体を見渡せ、緩急をつけた攻撃ができる藤井だがパワーに劣る。166センチで力強いスマッシュが打てる垣岩はペアとしては最適の相手だった。

 順調に高校総体などを制したが、一つ上の“お姉ちゃん”である藤井は、思ったことをそのまま相手にぶつける性格だ。感情を爆発させる時もあり、実際、コンビ解散の危機もあった。そんなとき、気遣いのできる垣岩は「先輩とやりたいな」と藤井の気持ちをくすぐり、後をついて行った。フジカキ-p3.jpg

 垣岩には、藤井への恩がある。2007年8月、当時高校3年で卒業後の進路に悩んでいる時に、「ダブルスを組んで、一緒にオリンピックを目指そうよ」と声をかけてくれたのが藤井だった。実は複数の強豪チームからも誘いはあった。しかし、藤井の言葉がうれしかった。2人は熊本市のNEC九州(現ルネサス)でペアを続けることができた。「あの言葉がなければ今はない」。垣岩は、しみじみと振り返る。

 コートの上だけでなく、相性も抜群、藤井はそんな垣岩を「家族のような存在」と表現する。「最近は休日に友達と会っていても、誰でも『令佳(垣岩)』って間違えて呼んでしまう」と苦笑する。バドミントンでは頼れる姉御肌の先輩も、私生活では垣岩に「言葉の言い間違えはしょっちゅうで、行動にもつっこみどころが多い。手のかかる“妹”です」と遠慮なくいわれる。

 プレースタイルも性格も対照的な2人が、お互いの長所を引き出し合い、銀メダルにつなげた。
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