【ルマン】トヨタとアウディ HV参戦 エコカー耐久戦 [モータースポーツ]
トヨタ自動車と独アウディが、16日に開幕する世界3大レースの一つ「第80回ルマン24時間耐久レース」に、電気モーターとエンジンを組み合わせた環境にやさしいハイブリッド車(HV)で参戦する。ルマンにHVが登場するのは初めて。ガソリンエンジンのHVで参戦するトヨタに対し、アウディはディーゼルエンジンのHVで対抗し、最先端技術を競う。
ルマン24時間耐久レースを舞台にしたトヨタ自動車と独アウディのハイブリッド車(HV)対決は、3日に行われたテストで、1位、2位にアウディのディーゼルHV、トヨタが4位、5位と上位を独占。両チームのタイム差はわずかだった。
トヨタのルマン参戦は13年ぶりで、本格的な国際レースは2009年のF1撤退以来。F1参戦時の実動部隊だったトヨタ・モータースポーツ(TMG)が開発した排気量3400ccのHV、「TS030ハイブリッド」2台で出場する。「燃費や耐久性などの総合的な性能が問われ、市販車へのフィードバックが期待できる」(内山田竹志副社長)ため、ルマンをレース復帰の場に選んだ。
アウディは、欧州のエコカー技術の主流となっているディーゼルエンジンを、参戦するレース用のHV「R18eトロン・クワトロ」に採用した。
同社は14年にディーゼルHVの市販を検討している。「これまでにも直噴エンジン、ディーゼルなどを先行投入し、技術優位性をアピールしてきた」(アウディジャパンの大喜多寛社長)だけに、優勝してHVの性能や信頼性をアピールしたい考えだ。
アウディは、ルマンでは2000年から12年間で9勝し、今年は3連覇も狙う。一方、トヨタも「大きな問題もなく、士気が高揚している」(TMGの木下美明チーム代表)と初優勝の期待が高まっており、16日の決勝へ、両陣営の熱気は高まるばかりだ。
コメント 0